コラム– category –
-
コラム
「わかった?」と聞いて「わかった」と返ってきたら、そこで終わりでした。
ある保護者の方が、以前のことを振り返って長い文章を送ってくださいました。読んで、背筋が伸びました。私がこの数年ずっと言葉にしようとしていたことが、ご家庭の側から、もっと具体的に書かれていたからです。この記事は、その文章を軸に、なぜ判定の基準を作ったのかを書いたものです。 -
コラム
授業は、終わった瞬間にほとんど消えています。
60分の授業で、自分が何をどう話したか。台本があるわけではないので、正直、講師である私も一字一句は覚えていません。聞いていた生徒は、もっと覚えていない。この状態で「あとは自分で復習してね」と言い続けることに、ずっと引っかかっていました。この記事は、その引っかかりに一つ答えを出した日の話です。 -
コラム
解き方は、教えていません。「どこを見るか」だけを渡しています。
同じ問題を前にして、手が動く子と、止まったままの子がいます。その差は、知っている解き方の数ではありませんでした。最初にどこを見るかが決まっているかどうか、それだけです。今回は、私が図形の問題で生徒にたったひとつだけ渡している判断の話と、それが本業の現場から来ているという話を書きます。 -
コラム
授業のあと届くレポートの、判定基準を全部公開します。
ある保護者の方から、以前こう言われました。「書いてあることの根拠が乏しくて、何も伝わってこない」。もっともな指摘でした。そこでレポートを一から作り直し、判定の基準そのものを決め直しました。この記事は、その基準の全文と、実際に届くものの中身です。物語ではなく、仕様書として読んでいただければと思います。 -
コラム
「それは何で?」を、20年、返され続けています。
大学院のゼミで、ある教授にひたすら聞かれ続けた一言があります。「それは何で?」。あれから20年近く経ちますが、あのとき自分が答えた内容は、今でも鮮明に覚えています。理由が分かったのは、ずっと後になってからでした。この記事は、その質問の構造が、今の自分の指導法にそのまま流れ込んでいる話です。 -
コラム
その子に効く例え話は、その場で思いついたものではありません。
「メタンって何ですか」。授業中にそう聞かれて、私は「オナラ」と答えました。ふざけているように見えるかもしれません。でもこの一言は、その日その場で浮かんだものではなく、それまでの何回かの授業で集めておいたものです。この記事は、例え話が思いつきではなく在庫だという話です。 -
コラム
図から入らない。詰まった場所にだけ、図を差し込む。
「わかりやすい図があれば、みんな理解できる」——教材選びでよく聞く話ですが、私はそう思っていません。どんなに丁寧な図でも、要らない子には要らないし、必要な子にだけ、必要なタイミングで出さないと効きません。この記事は、中学英語の時制指導で、図をいつ・誰に出すかを見極めている話です。 -
コラム
条文だらけのテキストに、生徒が自分で線を引き始めました。
資格試験の指導をしていると、よく聞かれます。「どこからやればいいか分かりません」。テキストを開くと、全ページが同じ濃さの文字で埋まっている。どこが大事でどこが飛ばしていいのか、書いてある場所には差がない。この記事は、そこに一言添えるだけで、高校生の生徒が自分でテキストに線を引き始めた話です。 -
コラム
試験範囲の3割を、「やらなくていい」と言いました。
数週間後にテストがある。学校から範囲が配られた。真面目な生徒が、その範囲の中でわからない問題を持ってきた。——そこで私は、範囲の一部を丸ごと捨てさせました。この記事は、その判断を何を根拠に、何秒で下しているかの話です。 -
コラム
「成長には、親としては気づけておりません」その一文から、レポートを作り直しました。
保護者の方にアンケートをお願いしました。ほとんどの項目は良い評価をいただいたのですが、ひとつだけ、明らかに低い項目がありました。そして、その理由をご本人が正直に書いてくださっていました。この記事は、その指摘にどう答えたかの記録です。
12
